人はなぜ結婚をするのでしょうか。
多くの場合、それは「安心したい」「安定した生活を持ちたい」という願いから始まります。
けれど、結婚して安心を手に入れたはずなのに、
ふと心の奥で生きている実感や強い内側の反応を求めてしまうことがあります。
そのとき、人はこんな問いにぶつかります。
安定を選んだのだから、
この内側の衝動は押さえつけるしかないのだろうか、と。
この問いは、とても深く、そしてとても現実的です。
結婚は「安定」のために始まることが多い
結婚は多くの場合、安定をつくる営みです。
家という器をつくり、生活を整え、日常というリズムを分かち合う。
毎日の食事、仕事、眠り。
それらを誰かと共有することで、人は安心を得ます。
一方で、
生きている実感や内面の活力は、
安定した日常の中で息苦しくなることがあります。
それを無理に押さえ込むと、
心のどこかが、ゆっくりと反応しなくなっていきます。
安定と「生きている実感」は対立するのか
実は、安定と生きている実感は、本質的に対立するものではありません。
ただ、扱い方が違うだけです。
安定は、生活の基礎のようなもの。
内面の衝動や感情の振動は、風のようなもの。
家があるからこそ、
その中に風を通すことができます。
完全に密閉してしまえば、空気はよどみます。
押さえつける必要があるのではなく、
どう通すかを設計することが大切なのです。
内面の衝動を逃がす「通気口」を持つことが大切
生きている実感を守る方法は、必ずしも大きな恋や劇的な出来事である必要はありません。
・ひとりで夜道を歩く時間
・誰にも見せない文章を書くこと
・創作や表現に没頭する時間
・静かな孤独を許す余白
こうした小さな通気口があることで、
結婚という器のなかで、息をし続けることができます。
自由を少し残すことは、関係を壊すことではありません。
むしろ、関係を長く保つための知恵です。
では、パートナーは「強く心が動く相手」でなくていいのか
ここで、多くの人が次の問いに行き着きます。
パートナーは、強く心が動く存在でなくてもいいのだろうか、と。
答えは、どちらか一方では成り立ちません。
強い感情的な揺れをもたらす相手だけを選ぶと、
毎日は不安定になりやすい。
一方で、安定だけを選ぶと、
内側の活力は静かに弱まっていきます。
理想は、生きている実感が立ち上がる瞬間を、安定した日常の中で共有できる人です。
まとめ
心を強く動かしてくれる人を選んでいい。
ただし、その刺激で生活を壊さない人を選ぶことが大事です。
生きている実感を安心して保ち続けられる環境を
一緒につくれる相手こそが、「成熟した関係」を築けるパートナーなのだと思います。

コメント